逆境の法則

逆境が人を鍛える

困苦や災禍ほど、人を鍛え、堅固にし、自らを保全せしめる善教(すばらしい教え)はない。それに対し、富貴は初め味方のように見えるが、心がゆるむと、いつしか最大の敵として、その足をすくうものである。(スマイルズ イギリスの思想家)

 

莫大な土地と資産を譲り受けたAさんは、贅沢三昧の暮らしをしており、朝から晩まで遊びほうけていました。ところがその遊びにも飽きてくると、暇つぶしに会社を興して、ホテル経営の乗り出しました。
もともと好きで始めたわけではない商売ですので、しばらくすると飽きてしまい、部下に経営を任せてしまい、新たにディスコ経営に乗り出しました。しかしながらそれすらも好きで始めたわけではないので、飽きてしまったら、これも部下に任せてしまったのです。

 

この結果はバブルの崩壊と共に終焉を迎えました。ホテル経営もディスコ経営も行き詰ってしまい、気がついてみれば、多額の借金を抱えて、全財産を失ってしまったのです。その後のAさんの行方は知れず、今どこでどうしているのかさえわかりません。

 

この状況と対照的なのがBさんで、実家が貧乏だったため働きながら夜間高校に通い、卒業と同時にアパレル工場に勤めだしたのですが、入社三年目に悲運に見舞われてしまいます。
経営サイドと労働組合との対立が続いていたそのアパレル工場で、先輩や同僚に勧められるまま、組合に加入した途端に、紛争が激化して不当解雇の処分を受けてしまったのです。

 

Bさんをはじめ不当解雇の処分を受けた組合員たちは当然ですが、納得がいきません。そのため裁判闘争にまで発展してしまいました。1年後、ようやく両者は和解し解決となったのですが、釈然としないBさんは、法律に精通してさえいれば、不当解雇の処分すら受けずにすんだのではないか、もっと最善の策を講じることができたのではないか、そう思いました。

 

世の中には、自分のように成り行きでトラブルに巻き込まれ、苦しんでいる人がたくさんいるに違いない。そういう思いに駆られたBさんは、弱者救済できる仕事をしようと、弁護士になる決意をし。猛勉強を始めました。
昼間は実践を兼ねて法律事務所で働く傍ら、それ以外の時間は寝る間を惜しんですべて勉強の時間にあてました。夜、勉強していて眠くなると、浴槽に真水を入れ、その中に浸かって睡魔を克服したそうです。

 

こうした努力のかいもあって、勉強を始めてから7年後、ついに念願の司法試験に合格し、その後2年間の修習生生活を経て、ついに弁護士事務所を開設するに至ったのです。
これこそ、スマイルズの言葉をそのまま物語っている現実ですね。

 

 

植西 聰(著)『世界の成功法則』から

プラス思考になるには

何かあるとすぐに不安を感じて憂鬱になったり、悪い方に考えて落ち込んでしまう。小さなことにクヨクヨする、そんな悲観的な性格が原因で、辛い思いをしてきませんでしたか?
無意識のうちに前向きな考え方をするようになれたら、どんなにいいことか・・・
心配しないでください。毎日をとても楽しく、積極的に行動できてポジティブになりたいと思っているのは、なにもアナタだけではありません。

 

プラス思考になる方法は簡単です。まずは1日たった15分!プラス思考のトレーニングをするだけで、自分でもビックリするほど、やればできるようになります。
想像してみてください。プラス思考になることで、積極的に行動でき、何でもできるようになったアナタを! 今のアナタの気持ちが、潜在的にプラスに蓄積されていくのです。